歯ぐきの腫れや出血がみられ「もしかしたら歯周病かも?」と感じていませんか?
歯周病は、多くの日本人がかかっている病気で、放置すると歯を失う原因にもなるため、早期治療が重要です。
このブログでは、歯周病治療の内容や治療期間などをわかりやすく解説します。
目次
■歯周病とは?
歯周病は、歯垢(プラーク)に含まれる細菌の毒素によって、歯ぐきや歯を支えてる骨が溶けてしまう病気です。
日本人で歯を失う原因で最も多いのが歯周病といわれています。
歯周病は、歯や歯ぐきに影響を及ぼすだけでなく、糖尿病や心疾患などの全身疾患にも悪い影響を及ぼすことがわかっています。歯周病は、自覚症状がないまま進行することも多いので、歯周病の予防、早期発見・早期治療のために定期的に歯科検診を受けることが大切です。
歯周病についてもっと詳しく知りたい人はこちらのページをご覧ください。
■歯周病治療の流れと治療内容
歯周病治療の目的は、歯周病の進行を止めることです。そのため、歯ぐきの炎症や歯を支えている骨を溶かす原因となっているプラークや歯石などを除去します。
◎問診・歯周検査
最初に、歯ぐきが腫れ出した時期や出血状況、生活習慣・喫煙歴・食生活などを丁寧に聞き取り確認します。歯科治療に対する不安や希望も伝えることができます。
その後、歯周病の進行度や治療の必要性を確認するために、レントゲン撮影や歯周ポケットの測定、歯ぐきからの出血の有無、歯のぐらつきなどの検査をします。
◎歯みがき指導
歯周病の改善には、自宅でのセルフケアが不可欠です。適切な歯みがき方法を身につけるために、歯みがき指導が行われます。
患者さんの磨き残しの傾向や歯並びに合わせ、歯ブラシやフロス、ワンタフトブラシなどの使い方が指導されます。歯ぐきの軽度な炎症ならセルフケアの徹底だけで改善可能です。
◎スケーリング
スケーリングは、自分で歯みがきをしただけでは取り除けない歯の表面に付いているプラークや歯石を除去する治療です。軽度の歯周病であればスケーリングだけで改善するケースもみられます。スケーリングは痛みが少なく、1~2回の処置で終了することが多いです。
◎ルートプレーニング
中等度以上に進行している歯周病では、歯ぐきの中(歯周ポケット内)に付いている歯石を除去し、歯の根の表面を滑らかに整えるルートプレーニングが行われます。
強い痛みを感じる場合は、麻酔をして行うこともあります。1回の治療ですべての歯のルートプレーニングは行わず、数回に分けて実施されます。
スケーリングとルートプレーニングを組み合わせた治療をSRPといい、中等度以上の歯周病治療ではSRPが行われます。
◎外科処置
歯周病が重度に進行して歯周ポケットが深くなり、通常のルートプレーニングでは歯の根に付いている歯石を取り除けない場合は、フラップ手術などで歯ぐきを切開して歯石を除去する外科処置をします。
外科処置は患者様の負担が大きいですが、重度歯周病の患者様の歯を残すためには必要な治療です。術後の出血や腫れは、適切な処置とケアを行えば、1週間ほどで落ち着いてきます。
◎歯周組織再生療法
歯周病が進行すると、歯を支えている顎の骨やセメント質、歯根膜といった歯周組織が溶かされてしまいます。
溶かされてしまった歯周組織を再生するための治療が、歯周組織再生療法です。溶かされてしまった歯周組織の部分に、特殊な膜を設置したり(GTR法)、再生を促す薬剤(リグロス)を塗ったりすることで歯周組織の再生を図ります。
■歯周病治療にかかる期間
歯周病の治療にかかる期間は、進行度によって異なります。
軽度であれば、数ヶ月の治療で改善するケースもありますが、重度になると歯ぐきや顎の骨が安定するまでに数年かかるケースもあります。そのため、歯周病治療にかかる期間は一概には言えません。
歯周病は、治療を受け一度改善しても再発しやすい病気です。そのため、治療が終了しても再発を防ぐために、丁寧なセルフケアと定期的なメンテナンスを継続することが重要となります。
【定期的にメンテナンスを受けて歯周病を予防しよう】
歯周病治療の内容や治療期間などを解説しました。歯周病は、放置していると歯を失うリスクが高まる病気ですが、早期発見・早期治療をすれば改善が十分可能です。
軽度のうちに治療を受ければ短い期間で治療が終わるため、患者様の負担も少なく済みます。治療後も適切なセルフケアを徹底し、継続的にメンテナンスを受けて再発を防ぎ、歯と歯ぐきの健康を保ちましょう。
はなまるデンタルクリニックでは、専門的な知識と技術を持った日本歯周病学会認定歯科衛生士も在籍しております。歯周病について少しでも気になる人は、当院までお気軽にご相談ください。